「ねえねぇ、雫ちゃんって花崎くんの事が好きなんでしょ?」 「え、なんで……!」 顔が真っ赤になった私を見て、同じクラスの女子・日比谷さんは「やっぱり!」と目を輝かせた。 「あたしさぁ、そういうのすっごい”分かっちゃう”んだよね~! で、分かったら放っておけない性格なの」 「放っておけない、って?」 「だからー、花崎くんと付き合えるように、手伝ってあげるって言ってるの!」 これが、始まりだった。