白い静かな病院。 そのずっとずっと奥が瞳さんの病室だった。 慧斗がドアノブをまわす。 あたしは心臓の音が早まるのを感じながら息をとめて見ていた。 「瞳、来たよ」 真っ白で何ひとつ汚れのないこじんまりとした病室に、ぽつんと白いシーツが敷かれたベットが置かれている。 そこに、まるで百合のように白い顔色の女の人が静かに眠っていた。 たくさんの管に繋がれながら。