中山中に行きたいと言ったら行かせてくれた
お母さん達なら、分かってくれるかもしれない。



「……頑張る。那月くんも頑張って。」




「うん、頑張る。りりを絶対に助ける。
………助けたら、俺りりに伝えたいことある。」


「………?うん、、ありがとう。那月くん」



「………頑張って。」



そう言って電話は切れた。



まだまだ話し足りなかったけど、
この問題が解決したらもっと話せるもんね。




私はほっぺをぱちっと叩き、涙を止めた。





言わなきゃ。




わたしを必要としてくれてる人がいる。




それだけで翼が生えたみたい。



足にはもう泥なんて絡まっていない。


自分の足で歩いていける。




階段を降りて扉を開ける、




「なんだった?」「ううん、商品どうー?って」



わたしはすうっと息を吸う。




「お母さん、お父さん。」




わたしやっぱ弱くないよ。



結構強い石に磨かれてきた気がするよ。




「話したいことがあります。」





「「……………」」



那月くん。





わたしもこの問題が終わったら、
君と話したいな。




わたしはそんなことを思いながら椅子に座った。





違う fin