まるで、映画版のロミオとジュリエットのように、窓から外を見下ろすと、そこにはロミオを演じたレナード・ホワイティングにも負けない美少年がこちらを見上げていた。

「史奈、早く来て!」

そう言われ、慌てて外に出る。

「どうしたの?そんなに慌てて。マルクらしくない」

「だってさ…一刻も早く、朗報を伝えたくて」

「何の話?」

「書類選考、合格だよ!」

ますます、何のことかわからない。

「ねぇ、だから何の話?」

「あぁ。実は、史奈の写真をモデル事務所に送っておいたんだ」

「は!?」