「あ、それもそうだ。でも、少なくともクラスメイトではないみたいだね」

「不幸中の幸いね。同じクラスだったら、あまりにも気まずいから」

「写真なんか持ってたりする?」

もう、あの二人の写真は全て焼き捨ててしまうつもりだったが、何故かそれも出来ずに、ケータイの中にもまだ残っている。

私は、4Gガラケーのデータフォルダを開き、高橋くんや美亜の写真を見せた。

我が家のルールでは、スマホやSNSは禁止されている。

校則では、スマホやガラケーの持ち込みはできても、朝は必ず学校に預け、放課後に返してもらう決まりだ。

スマホを持っている子は割と多く、どうやらSNSで繋がっている子たちも結構居るようだが、我が家と同じく親御さんが厳しい場合、通話しか出来ないガラケー持ちだったり、潔く何も持っていない子も居る。

「ふーん…史奈って、こんな感じがタイプだったんだね」