初めて聞く女の子の声。
───は、なんとアジトのドアを簡単に開けては入ってきた。
「やっと見つけた……!もうっ!いつもいつもメッセージはスルーするし電話にも出てくれないしっ、変な噂はあるしでどうにかなりそうだったんだから…!!」
「………なんで勝手に入ってこれたんだよ、マミ」
「園原(そのはら)さんに入れてもらったの。あたしは千明のことをいちばん分かってる幼なじみなんだから、当たり前でしょ?」
まみ……?
まみぃ……?マミー…?
いよいよお母さんの登場ですか。
そんなわけあるかい、若すぎて腰抜けるわい。
ちなみに園原さんとは、いつもこのアジトへと向かう高級車の運転手さんである執事さんみたいな方のお名前だ。
それはそうとめちゃくちゃ可愛らしい女の子の登場に、犬丸は一条くんから貰った限定カードをぎゅっと抱きしめる。



