お友達たちにも気をつかわせちゃっている。


なにしてるんだ犬丸。

さとちゃんとあすみんのあの心配そうな顔よ。


いろいろ考えることばかりで、家でも夕飯は腹8分目しか入らない毎日だった。



「ストーップ、おじょーさん」


「ちょっと聞きたいんだけどいい?」



いつもどおりの道を通って、いつもどおり家に向かっているとばかり思っていた。

地面ばっかり見ていたからか、自分がまっすぐ家に向かえていないことに声をかけられてから気づく。



「キミさあ…、一条 千明って男と仲良かったりする?」


「……………」


「それか、沙蘭 真修とか」


「……………」


「…へえ。俺たちの世界ではだんまりは肯定って決まってんだよ」



リュックに付いたルキくんストラップが揺れた。

いつも肌身離さず持ち歩いているステッカーとか、缶バッジとか。