『ほんとは他言厳禁だから見つかったらヤバいんだけど。一条にだけは知らせておこうと思ってさ』
村雨が俺にそんな報告をしてきたのは、中学3年の夏だった。
0はヤバい、0だけはやめとけ。
あそこは何をさせてくるか分からない、と。
俺をスカウトしてくる先輩たちから何度も言われていたグループだったから尚更。
『…喧嘩なんか、お前も嫌いだっただろ村雨』
『それはカラダが弱かった“僕”の話でしょ。今の俺はもう……変わった』
いつからそんな顔するようになったんだよ、おまえ。
すでに“裏”を知ってしまった顔だった。
『だったらお前も来る?俺の紹介で0に入れてあげるよ、一条』
『…興味ない』
そこから俺たちは関わることは一切となくなって、俺は暁に入った。
俺が暁に決めた理由は実際はふたつ。
ひとつは、犬丸 亜古の情報を掴むため。
そしてもうひとつは、大切な親友を傷つけた組織を根本から変えるためだったんだ。



