アジトのソファー。

ご主人さまのお膝の上、見守る教育係。


しばらくするとトビちゃんと猫葉くんもやって来る。



「犬丸ちゃんの元気がないって本当なの…!?」


「どうせルキとかいうキャラに公式で女との絡みがあったとか、そんなくだらないことでしょ」


「コラ燈ちゃん!火に油を注ぐようなこと言っちゃ、メっ!」



この騒がしさに犬丸の笑顔が戻ると、一条くんは考えたんだろう。

すみませんまったく戻りませんで。


だって唯一のお友達であり同士でもあったさとちゃんとあすみんに嫌われちゃったんだ。


だからって今度は暁を避けよう、なんてできないよ犬丸…。



「まあでも確かに、犬丸ちゃんにとっては死活問題だものね…」


「今回はそこじゃない。友達関係でちょっとな」



一条くんからのそれだけの説明に、他校組のふたりは察したようだった。



「あーー……、そういうことだったのね」


「そんなの仕方ないことでしょ。それくらいで済んでるほうがすごいくらいだし。てか、女ってほんとめんどくさい」