「あの…副社長には理想の恋愛ってあるんですか?」

振られる度に何も聞かなかったけど一度は聞いて見たかった理想に触れてみる。

(だいたいが結婚とかが最終形態よね)

少し冷めたコーヒーを口に運ぶ。

一度寝たら=結婚

いつの時代よ…

でも彼なら言いかねない。
彼を近くで見続けて答えに予想がつく。

「僕はそうだな…お墓まで一緒に入りたい」

ゴホッゴホッ!!

「白石さん!大丈夫ですか?」

墓?!

そりゃ結婚して最期まで添い遂げられたらその願いは叶うとは思うけど…

返答のレベルが重過ぎる!
斜め上の答えが出てきた…
さすがに最初からそれを考えられてたらキツい!

「熱いでしょう。カップを置いて」

すぐさま私の手からカップを取り上げて吹き出したコーヒーを拭いてくれる。

「大丈夫です!自分でやります」

彼からクロスを奪って口元を押さえた。