しばらく菜々に
寄りかかって休んでいたら
呼吸も落ち着いてきた。
「大丈夫?」
僕は頷いた。
「歩けるなら立って。
無理なら抱っこするから。」
もう何でもいいと思った。
実際、立つ気力
なんて無いし。
「…しょうがないなぁ。」
菜々は僕を抱き上げると、
外に出た。
車に乗って帰る。
僕はずっと車の中で
眠っていた。