恋、花ひらく

「…はぁ…っ…はぁ…
はぁ……はー…はぁ
…も…大丈夫…」
菜々はきゅっと
僕を抱きしめた。
「…だから言ったのに。
もう楽しめる体
じゃないんだよ?」
「それでも…いい。」
「え?」
「あの時、あの瞬間…
本気で楽しくて…
病気なんて忘れる位
楽しかったんだ…。
最高だったよ。
だから、最後に
いい思い出が出来た。
…それで十分だ。」