そんな事を考えながら、給湯室の方へ向かおうとした時

喫煙所の方から、聞き慣れた声が聞こえてきた。

「マジで?関谷って彼女いたんだ?
お前全然そんな雰囲気出さないよなー
何?会社の子?」

「誰にも言うなよ?」

そうだ、やっぱりこの声は功太だ。

彼女って…もしかして私の事話してる?

思わず、足を止め
聞き耳を立てている。

「言わない言わない、誰だよ?」

「花森だよ、花森エレナ」

「は?嘘だろ?あの受付の花森?」

「そそ、あの花森」

「マジかよ〜…俺密かに狙ってたのに…
え、いつから?」

「もうすぐ2ヶ月」

頭の中の整理が追いつかない。

え?待って、私と付き合ってて…
別れを切り出されたのは昨日で
功太の彼女は花森さんで、付き合って2ヶ月?

え?私は1年付き合ってて…
それはカウントされてなくて

カウントされてるのは花森さんで…

ダメだ、意味が分からない。