それからしばらくの間、陸玖は見るからに不機嫌だった。

仕方なかった。
私が親のことばかりを気にして、陸玖をちゃんと見れていないからだ。

美優たちに相談をした。
「陸玖くんの気持ちわかるわ。」
「いっそのこと両親にも言っちゃえば?ってそんな簡単なことじゃないよね。」
「陸玖くんを信じるって決めたんでしょ?
どうにかなるでしょ!」
「それより、ちゃんと陸玖くんと話してみたら?」
いろんなアドバイスをもらった。

私は家に帰り、陸玖とちゃんと向き合うことにした。
「陸玖、ちょっといい?」
陸玖の部屋をノックした。

陸玖の部屋のドアが開き、中に入った。

「あの、この前はごめんなさい。
陸玖の気持ちを考えることができていなかった。
私ももう隠したくない。
隠れて付き合うなんて、もういや。」
私は泣きながら、陸玖に訴えた。

陸玖はそっと近づいて抱きしめてくれた。
「美月、堂々としよう。
こそこそ付き合うんじゃなくて。」
私はその言葉に頷いた。