私は次の日から、陸玖にもらったバレッタをつけるようにした。

心から
「これどうしたの?」
聞かれても
「家族からもらった」
と誤魔化していた。

しかし、美優は
「へえ、これ陸玖くんからでしょ?よかったね。」
と茶化された。
美優にはなんでもお見通しだった。

12月も半ばに入り寒くなってきた。
美優と私は、学校帰りにカフェで温まっていた。

「美月、今年はどうするの?」
美優は突然質問してきた。
「どうするって何が?」
美優はため息をつきながら言った。
「クリスマスに決まってるでしょ!」

そう。もうすぐクリスマス。
「どうって何もしないよ。冬休みだし家でのんびり。
毎年、家族でクリスマスパーティーするし。」
私は普通に答えた。