「ユイ?どうしたんだ?」 パパがリビングから庭に顔を覗かせた。 「何でもないの。」 私はニッコリ返す。 タクマは私をチラッと見ると、また一口シャンパンに口を付けて呟いた。 「俺、まだ怒ってるから。」 そんなのタクマの態度で分かってるよ。 長い間タクマを縛り付けて、結局裏切った。 こんな自分勝手な私を許せる訳ないよね。