運命の恋の始まりは……

「「あっ」」

 バイトが終わって店から出ると。

 ちょうど会計を済ませたところらしい冬馬とばったり出会った。

「えっ、美雪!? どうしてこんなところに……?」

「私、ここでバイトしてるんだよ。ちょうど今、シフトが終わったとこ」

「マジか、全然気付かなかったわ。こんなことってあるんだな」

 そこから、流れでなんとなく二人で並んで歩き始める。

「……なあ、このあとって誰かとなんか予定あったりする?」

 少し遠慮がちに冬馬が聞いてくる。

「ううん、ないよ? どうしたの?」

「いつもの公園で、ちょっと話さないか? せっかく久しぶりにあったし……、クリスマスだしさ」