‐「きー!」

慌てて健悟(けんご)は、喜々良(ききら)を追いかけて、喜々良を抱きしめる。

「俺らが過去を変えた事で未来が変わったんだ…」

健悟の言葉に、喜々良は弾かれたように健悟を見た。

「…なんで?」

「それはわからないけど、俺らが過去に来た事で本来あるべきだった未来(もの)を変えてしまったんだよ…」

「…なんで、ゆうちゃんてば」

喜々良は泣いていて、言葉が出ない。

そんな喜々良に、

「きー、別れよう…」

健悟は自分にとってもつらい言葉を、喜々良に投げつけた…。

「え、やだよ、健悟ぉ」

喜々良はブンブンと頭を振る。

「きーは自分が思ってる以上にゾノが好きだべ?」

健悟はそう言うと、喜々良に背を向けた‐。