「親!?
彼氏が出来た途端、わたしを捨てたくせに!」

「何を言ってるの?
あたし、アンタの父親と別れてから彼氏なんていないけど?」

「……は?」

「朝から変な事を言ってないでさっさと学校に行きなさい」

そう言うと、母親は中学校の制服を指さした。

「ほら、学校に遅刻するからぁ」

半ば無理矢理、家を出されて、訳がわからないながらも中学校に向かう。

「おーい、きー!」

後ろから健悟の声が聞こえ、ガシッと肩を掴まれた。

…が。

「あれ?」

思わず声が出る。

「なんか老けた?」

自分の事を棚にあげて、健悟を見る。

すると健悟は、ポリポリと頭をかく。