何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「ごめんごめん、心配かけた?」


輪から抜け出し、2人で廊下に出る。


「…うん…。ホントに大丈夫なの?」


教室とは対照的に、廊下は静かだ。


窓の外の中庭からセミの鳴き声がする。


「大丈夫大丈夫」


「……なんか…蒼空、変だよ」


蒼空の目がかすかに泳いだ。


だけどそれも一瞬で、目を三日月型にして笑う。


「何も変じゃないよ?気にしすぎ」


…嘘。


根拠はないけど、嘘にしか思えない。


その笑顔だって、偽りでしょ…?


「どうして返信してくれなかったの?夏バテなら夏バテって言ってくれればよかったのに」


「んー…、まじでしんどくてさ。スマホ見る余裕なかった。ごめん」


「…すぐ既読ついたじゃん。私が蒼空の家に行った時のメッセージには即既読つけたよね」


蒼空の顔から笑みが消えた。


仮面の話をしたあの帰り道と同じ、陰のある表情。


さっきまで合っていた目が合わなくなり、蒼空の視線の先には青々しい中庭の木々。