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「おーい」
今でも思うことがある。
あの時父に自殺計画がバレていなければ、この苦しみから解放されていたかもしれないのに、と。
父親も母親も、私のことを苦しめる以外の能がない。
所詮私はあいつらの道具だ。
見栄を張るためのアクセサリー。
不登校の娘はあいつらには不要。
不良品は田舎に左遷させよう。
そんなところだろう。
「おーい!花純ってば!」
目の前でヒラヒラと手が揺れる。
「こんな時間までここにいたら危ねーよ?」
気がつけば日は沈み辺りは真っ暗。
滝の音が来たときより大きく感じる。
「夜になっても花純が帰ってこないって、森下のじいちゃんばあちゃんが心配してた」
「だから探しに来てくれたの?」
暗闇の中でも蒼空の金髪はよく目立つ。
「そだよ。帰ろっか」
「うん」


