何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

せっかくここまで勇気を出して来たんだ。


あともう一歩、前に進むだけでいい。


この手を握ればいい。


「行こ、花純」


「…うん」


蒼空の手を握り、引かれるように教室に吸い込まれる。


新しいクラスメートたちの顔は見れない。


「この子、森下花純。俺の大事な友だちだから皆仲良くしてよ。よろしく!」


パチパチパチ!と大きな拍手が起こり、ところどころから“よろしくー!”と聞こえてくる。


「顔上げてみ。皆優しい笑顔だから」


耳元でささやかれ、恐る恐る顔を上げてみると、蒼空の言った通りだった。


こんな根暗な転校生なのに、歓迎してくれているみたい…。


「森下花純です…。これから、よろしくお願いします…」


ペコリと頭を下げると、一段と拍手が大きくなった。