何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

膝にそっと手を置き、目を合わせる。


蒼空は少し不機嫌そうだけど、手を重ねて握りしめてくれた。


「俺の方こそごめん」


「…好きだよ」


ポロッとこぼれてしまった言葉。


「好きだよ蒼空…」


一度溢れてしまったらもう止められない。


「出逢った時から今の今までずっとずっとずっと、大好きだよ。忘れたくても忘れられなかった。蒼空じゃなきゃダメなんだよ、私」


蒼空は真剣に耳を傾けてくれている。


その姿に安心して、次から次へと想いがあふれてくる。


「本当は私だってずっと蒼空のそばにいたい。でもできない。どうしても思い出してほしくない記憶があるから。それに私が関わってるから。ごめんね、蒼空。私、いつも蒼空に助けてもらってたのに、一度も蒼空の力になれなかった」


蒼空が静かに首を横に振る。


「ごめん、蒼空。本当にごめんなさい…。私、いつも周りの人を傷つけてばかり。蒼空のことを救うって決めたのに、一度も救えなかった。いつも失敗する」


「そんなこと―」


「中学の頃、蒼空に家庭環境を教えてもらってから、蒼空のこもを守るんだって誓った。だけど私が蒼空にしてあげられたことなんて何一つなくて…っ。それどころか、苦い思い出まで作らせてしまって…っ。再会してからも、蒼空のことをかき乱して、今もこうやって蒼空を…っ」


そっと抱き寄せられ、蒼空の胸にすぽりと収まる。


また、シャツを濡らしてしまう。


どうしようもない奴だ…。