何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

【そんな謝らなくてもいいって笑 また学校で話そ!】


舜くんの優しい笑顔が頭に浮かぶ。


【ごめんね、ありがとう】


ちょうどその時、駅に電車が停まった。


こんなところまで乗っている乗客は私だけだ。


運転士さんにお礼を言って電車を降りる。


無人駅の外に広がる一面の海。


「懐かしい…」


今は橙色に染まっている。


夕陽が差し込み水面がキラリと輝く。


おじいちゃんの車が駅の近くに停まった。


「花純!久しぶり!」


「おじいちゃん!久しぶりだね。迎えに来てくれてありがとう」


感傷に浸る時間も惜しく、急いで車に飛び乗る。


「花純は蒼空の事情を知ってるのか?」


おじいちゃんがチラリと私の方へ視線を寄越した。


「…うん。おじいちゃんは?」


「いや、知らない」


そっか…。


じゃあ村の大人も誰も知らなかったのかもしれない。


茅野家の秘密、闇を。