何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

『今すぐ向かうって、お前、今どこにいんの?』


「東京だけど、そんなことはどうでもいいの、蒼空の様子を教えて!」


アリーナを飛び出し、最寄り駅まで走る。


幸い駅は近い。


だけど今から村に向かっても、着くのは日が沈む頃だろう。


今すぐ蒼空に会いたいのに、あまりにも遠すぎる。


だからこそ、蒼空の様子を細かに今すぐ知りたい。


『中学の頃よりかなりぼんやりしてるし、暗い。よそよそしいし、俺のこと忘れてんじゃねーかって気もする』


「蒼空は律のことを覚えてたの?」


『失礼だなー、覚えてんだろ、さすがに。たった2年だぜ』


たった2年なんかじゃない…。


蒼空にとっては重くて重くて耐えきれないような2年だったんだ。


「…蒼空は、自分から律の名前を呼んだ?」


『いや、俺から名乗ったけど』


そうか…。


ならまだ記憶は戻っていないんだ。


でも、記憶が戻るのは時間の問題かもしれない。


あの村には蒼空のすべてが詰まっている。