何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「…昼ごはん、まだだろ?一緒に食おう。食堂で行こ」


舜くんが立ち上がり、手を差し伸べてくれた。


「……うん」


その手を掴み、立ち上がる。


「今の時間じゃ食堂は混んでるかー」


「…ありがとう。“放っといて”なんて言ってごめんね」


舜くんはどんなときでも傍にいてくれる。


助けてくれる。


守ってくれる。


「ううん。俺の方こそ口出してごめんな」


…舜くんが蒼空だったら。


こんなふうに日常を過ごせたのにな。


どうして蒼空なんだろう。


どうして、蒼空はあんな家庭に生まれてしまったんだろう。


あんなに優しくて温かくて人の心を大切にする、素敵な人なのに。


どうして、こんなに苦しめられなきゃいけないんだろう。


蒼空のクシャクシャの笑顔が消えない。


困ったように笑う顔が消えない。


心配したり、怒ったり、泣いたり。


いろんな感情を一緒に経験した。


宝物のようなあの日々が消えない。


「花純、行こ」


「あ……うん」


他の何ものでも埋められない。


埋められないんだ…。