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これでいい。
これでいいんだ。
私の苦しみなんて、蒼空の苦しみに比べたらかすり傷のようなもの。
これでいい。
これが正解だ。
「ふ…っ…ぅ…うぅ…」
屋上に駆け込み、情けない泣き面を隠すようにうずくまる。
私は蒼空の隣にはいられない。
蒼空を守らなきゃいけない。
だからこれでいいんだ。
キィィ…
重い扉がゆっくりと開いた。
蒼空かもしれない。
慌てて隅に逃げ、物陰に身を隠す。
「花純」
蒼空…じゃない。
「舜くん…」
舜くんはいつも私が挫けそうな時に現れる。
「大丈夫?」
“大丈夫”とは言えなかった。
「桐谷と何かあった?」
「……終わらせた」
「…どういうこと?」
2年前のあの日から続けた片想いに終止符を打った。
私たちはもう幸せだったあの頃には戻れない。


