何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

私が弱いからいけないんだ。


「蒼空のせいなんかじゃないから」


そう。なにもかも。


蒼空のせいなんかじゃない。


「……記憶がないのがもどかしい。花純が何に苦しんでるのか、なにもわからないのが悔しい」


「記憶、戻したい?」


「当たり前じゃん」


「…そっか」


「なんで今さらそんなこと聞くの?」


「…なんとなくだよ」


蒼空の疑うような不審な視線から逃れようと、教室を出ようとしたけど、蒼空に手を掴まれてしまった。


「昨日、何かあったんだろ」


「……」


蒼空に嘘をつくのは難しいね。


でも、昨日誓ったよね。


絶対に蒼空を守るって。


最後に蒼空にしてあげられることは、悪夢のような現実を忘れさせること。


それしか私にできることはない。


そうだよね。


もう迷ってる場合じゃない。


「昨日、蒼空が知らない女の人と歩いてるのを見た。彼女いたんだね。なのに私に好きとか言っちゃって、ひどいよね。彼女さんとお幸せに。村に行く話もなかったことにして。じゃあね」


一方的に捲し立て手を振り払う。


ごめんね、蒼空。


これが蒼空のためだから。


「なんの話―」


もう振り返らない。


バイバイ、蒼空。


蒼空のことを好きでいられて、本当に幸せだったよ。


私のことはなかったことにして、幸せに生きてね。