何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「しばらく寝たフリをしてたら、いつの間にか日和の叫び声が聞こえなくなった…。怖くなって俺…日和のところへ行った」


「うん…」


「そしたら…日和、意識がなかった。息もしてなかった」


「え…?」


理解が追いつかない私を気にせず、蒼空は続ける。


「父親に“何したんだ!”って掴みかかったら、ボコボコにされた。俺が殴られてる間、母さんが日和を連れて逃げた」


「沙和は…、お母さんは、日和ちゃんが殴られてる時、どうしてたの?」


「……知らない。母さんの声は聞こえなかった。でもきっと、母さんは日和のことが嫌いだから、守ったりはしなかったと思う」


日和ちゃん…。


沙和…。


「俺のせいで、日和が死んだ」


「それは違う。蒼空のせいじゃない。それに、まだ亡くなったとは決まってないでしょ?」 

 
それでも蒼空は、自分を責め続けるだろう。


優しい子だから。


「息、してなかった。俺が寝たフリしたから。助けなかったから。星にあんなこと願ったから」


「違う。違うんだよ、蒼空。蒼空のせいじゃない…」


届かない。


私じゃ蒼空の心には届けられない。


花純ちゃんなら…。


花純ちゃんなら、蒼空を救える…?


でも、中学生の女の子をこんなことに巻き込むわけにはいかない。