何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「…はい。今日は持ってきた。よかったら使って」


視界が水色のハンカチで埋まった。


「蒼空はズルいんだよ…」


記憶がないはずなのに、昔と同じ台詞で同じ仕草をする。


私が転校初日に泣いた日、誤魔化すためにメンソールを仕込んだって嘘ついてくれたよね。


あの時からずっと、記憶を失ったとしても、蒼空の優しさは変わっていない。


「俺、頑張って思い出すから。また待たせることになるかもしれないけど、絶対思い出す。だから待っててほしい」


蒼空が手を握って訴えかけてくれた。


言葉にならない想いを、精一杯頷いて伝え返す。


ハンカチを受け取って涙を拭う。


「ありがとう、蒼空」


「それは俺のセリフだよ。こんな俺を想い続けてくれて、本当にありがとう」


「うん…っ」


強い感情は消えない。


強い想いは時間がかかってでも、いつか伝わる。


蒼空が教えてくれた。


大好きだよ、蒼空。