何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

【記憶がある1番最初の日、自分の顔すら思い出せなくて鏡を見に行った時に思ったんだよ。「俺、こんなイケメンなんだ…」って】


【いや、笑えないって笑】


【笑ってんじゃん】


【バレたか】


笑っていいのかわからないけど、楽しそうにメッセージを打つ蒼空の顔が浮かんでくる。


昔もこういう会話してたなぁ…。


内容がなくて、どうでもいいんだけど、すごく幸せなトーク履歴。


スマホを替えたときに消えちゃったことを、今でも思い出してはショックを受ける。


【中学時代の俺は、自分のことイケメンだと思ってたのかな?】


【蒼空はそこらへんかなり無頓着だったよ。あと鈍感】


真中さんの気持ちに全然気づいてなかったもんね。


恋愛には鈍感だけど、それ以外の心の変化には敏感だった。


【森下さんは?どんな中学生だったの?】


【あのさ、森下さん呼びそろそろやめない?前みたいに花純って呼んでほしい】


まずは文字から。


いきなり花純呼びに変えるのは難しくても、メッセージのやり取りならハードル低いよね。


【花純か。なんかしっくりくる】 


【ほんと?出会ってすぐ花純呼びだったもんね】


【まじか笑 昔の俺、そんな感じなんだ。なんかショックかも】


【え、なんでよ。私は蒼空の積極的で明るく引っ張っていってくれる性格に救われたんだよ?】


【そうなんだ。なんかあったの?中学時代】


【まーね。でも今は大丈夫だよ。蒼空のおかげ】


もし蒼空に出会えなかったら、今頃どうなってたかな。