何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「このまま出てこないんなら、晩ごはんは抜きよ!」


母親が甲高い声で威嚇し、徐々に足音が遠ざかっていく。


またか。


食事抜きなのは慣れている。


晩ごはんくらい、食べなくたって死にはしない。


今日はもう部屋から出たくない。


あんな親と顔を会わせるなんてごめんだ。


「…勉強しなきゃ」


期末テストの結果が悪ければ、こんなもんじゃ済まない。


蒼空のことばかり考えて勉強を疎かにすると、あとでひどい目に合わされる。


中学時代に受けた体罰を思い出すと身が震える。


成績さえ残せば怒られずに済むんだから。


「がんばれ、私」


夏休みになったら、おじいちゃんおばあちゃんのところへ帰ろう。


あの村へ戻るのも心が苦しいけど、こんな家にいるよりは何倍もマシだ。


あぁ…早く戻りたいな…。


あの村で過ごした時間は幸せだった。


こんな私でも愛されてるって実感することができた。


「…はぁ」


だめだ。


集中できない。