何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「…蒼空が覚えてるなかで、真中さんと初めて話したのはいつ?」


「高1の春。千花さんを訪ねて紬が来た。その時は挨拶した程度だったけど、それ以降よく家に来るようになって、話すようになった。付き合ってることを聞いたのもその頃」


去年の春…か。


真中さんは、高校進学を機に上京してきたんだろう。


そこで蒼空と再会した。


そして千花さんから記憶喪失のことを聞いて、利用することに決めた。


「…蒼空が信じてくれるかはわからないけど、蒼空と付き合ってたのは私だよ。中2の夏から中3の夏まで、付き合ってた」


「……そっか」


信じるとも信じないとも言わない、蒼空の迷い。


前は聞く耳を持たずに否定していたことを思うと、進歩しているんだと思う。


でも、本当のことを言っているのに信じてもらえないのはもどかしい。


思い出してほしい。


私のことも、本当の真中さんのことも。


「俺が紬を信じるのは、千花さんも同じことを言ってるからなんだ。紬から聞いた話を千花さんに確認すると、その通りだって言われるから、事実なんだなーって」


え……。


千花さんまで…?


どうして……。


千花さんも蒼空のことを騙してるの…?


そもそも、村から蒼空を連れ出したのは千花さんなんだとしたら、何か目的があるんじゃ…?


記憶喪失だって、千花さんと何か関係があるのかもしれない…。