何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「蒼空……」


記憶はなくても、きっと、心が覚えているんだ。


私のこと、覚えててくれたんだね…。


「…森下さんさ、赤嶺と付き合ってる?」


ブンブン頭を横に振る。


自分でも意外だった。


こんなに否定的できてしまうなんて。


舜くんと過ごした時間をすべて否定してしまった。


最低だ、私。


「桐谷くん、それね、倒れる前も気にしてたよ。よっぽど気になってたんだね」


奏が笑って空気を明るくしてくれる。


奏がいてくれて本当によかった。


「俺…本当は森下さんとどういう関―」


ガラッ


病室の扉が勢いよく開いた。


入ってきたのは、真中さんだ。


中学時代と変わらないショートカットだけど、派手なメイクがよく似合っていて、まるで雑誌から抜け出してきたモデルさんのよう。


「なん…なんで、森下さんが」


動揺して手に持っていたビニール袋を落とす真中さん。


袋の中から、蒼空が好きだったメロンパンが顔を覗かせている。