何度でもキミに恋をする(旧題:もう一度キミと青春を)

「まだ走れないから。今日も休む」


ケロっとした顔で言う。


昨日…、本当は痛いのに、無理して走って追いかけて来てくれたんだ…。


「ごめんね、赤嶺くん」


私のせいで悪化したらどうしよう。


週末には練習試合があると言っていた。


出られなかったらどうしよう。


「森下ってさ、すぐ自分を責めるよな。この怪我は俺の不注意で負った怪我だから森下は関係ないよ」


ポンッと大きな手が頭に乗った。


「ありがとう…。映画、行きたい」


「よし!なら決まりな!」


赤嶺くんが笑顔でハイタッチを求めてくる。


そっと手のひらを重ね合わせると、満足げに自分の席へ戻っていった。


「いいの?桐谷くんのことは」


奏が心配そうに私と蒼空の席を交互に見る。


「…わかんない。私は今でも蒼空が忘れられない。でも、ここにいる蒼空は蒼空じゃない…」


間違いなく蒼空なのに。


なのに、どうして。


どうして蒼空は私を拒絶するの…?


本当に私を忘れたの…?


わからない。


「蒼空とどう接していいのか分からない」


蒼空は私を見知らぬ人だと言った。


その通りに振る舞うべきなのか、昔みたいに仲良く話しかけていいのか。


「…どうして変わっちゃったんだろ」


2年前のあの日、一体何があったの?


聞きたいよ。


聞きたいこと、話したいことがたくさんある。


だけど…。


「…怖い。変わっちゃった蒼空と話すのが怖い」


「…そっかそっか。まぁ私はいつでも花純の味方だから。困ったことがあったらいつでも言いなね?」


「ありがとう、奏」


蒼空にも伝えたかったな…。


蒼空のおかげで、こんなにも素敵な友だちに出会えたよって。


3年前、私を変えてくれてありがとう、って。


でもそれは、叶わないことなのかな…。