本当の僕は、全くクールではなくて。
それを知ったら桃さんは、
今までみたいに接してくれなくなるのではと不安で。
それが怖くて、伝えられない気持ちが僕の心の中に隠れたまま。
君と出会った僕は、すでに仮面を被っていたから、本当の僕を見せるのが、怖くて怖くて勇気が出せずにいる。
………………
遡ること3年前。中学3年生。
この時の僕は眼鏡なんてかけていなくて、なんなら視力は両目とも2.0。
癖っ毛の黒髪は、緩くウェーブしていて「パーマ?」なんて言われることもしばしば。
前髪は基本センター分けで視界は良好に。
勉強はまぁそれなり。常に学年トップはキープ。運動もそこそこ、たまにサッカー部やバスケ部の練習試合に借り出されるくらいには出来た。