「ジュリアス……」
ジュリアスはこちらの世界を選んでも私がそのままだったら、同じようにまた絶望することになるだろうと言う。
確かに、そうなのかもしれない……私が元の世界をそう思ってたってだけで、本音を言い合って友人関係を楽しんでいる子だってきっと居るはずだもん。
私は誰かを信頼する勇気もなければ、自分から一歩踏み出すこともしなくて……そうなれなかったってだけで。
「ああ……良くない。叱っているようになりましたね。僕の実年齢のせいでしょうね。ついさっきまで、僕たちは色っぽい話をしていたはずなのに……すみません」
ジュリアスは私に苦笑いをしたけど、とてもそれに笑い返すような心境にはなれなかった。
「いいえ……私が子どもなんです。ジュリアスの言う通りです。私は……貴方に相応しくないから……」
ジュリアスは、三回も世界を救った英雄だ。不祥事があったとは言えど、ジュリアスの部下は心から彼を信頼をしているとすぐに理解出来てしまう。
そんなすごい人は異世界から来た聖女ってだけで自分で何も出来ない私なんかを、好きにはならないんだろう。
ジュリアスはこちらの世界を選んでも私がそのままだったら、同じようにまた絶望することになるだろうと言う。
確かに、そうなのかもしれない……私が元の世界をそう思ってたってだけで、本音を言い合って友人関係を楽しんでいる子だってきっと居るはずだもん。
私は誰かを信頼する勇気もなければ、自分から一歩踏み出すこともしなくて……そうなれなかったってだけで。
「ああ……良くない。叱っているようになりましたね。僕の実年齢のせいでしょうね。ついさっきまで、僕たちは色っぽい話をしていたはずなのに……すみません」
ジュリアスは私に苦笑いをしたけど、とてもそれに笑い返すような心境にはなれなかった。
「いいえ……私が子どもなんです。ジュリアスの言う通りです。私は……貴方に相応しくないから……」
ジュリアスは、三回も世界を救った英雄だ。不祥事があったとは言えど、ジュリアスの部下は心から彼を信頼をしているとすぐに理解出来てしまう。
そんなすごい人は異世界から来た聖女ってだけで自分で何も出来ない私なんかを、好きにはならないんだろう。