「ええ。これも由真のおかげです……この前にくれた指輪が護ってくれたんですね。驚きました」

「うん。聖剣折るくらいの強力な護りだったんだね……びっくりしたけど、無事で良かったぁ」

 心底ほっとした声で呟くと、ジュリアスが苦笑した。

「そうなんです。由真。これは僕も以前から言わねばならないと思っていたんですが、由真の祝福は……時を戻すというものではなさそうですよ」

「……え?」

 真面目な顔をしたジュリアスの確信を持ったその物言いに、私は不思議になった。

 だって、その祝福の能力を持つ私だってそうだと思って居たのに……どういうこと?