好きな人には幸せになってもらいたい。


君が笑ってくれるなら、それでいい。たとえ、隣にいるのが私じゃなくても–––––。





「ジングルベールジングルベールすっずーがーなるー」



時が過ぎるのはあっという間で、もう十二月がやってきた。



「うわ、何これへったくそな絵だなー」



ノートを覗き込んできた千瑛が、私の描いたサンタクロースを見て笑ってきた。



「化け物じゃんなんだよこれ」


「ひど!サンタさんだよ!」



爆笑している千瑛にムカついて頭をすぱーんっと叩く。



「いった!なんで叩くんだよ!」