「あ、はい。梓さん多忙だし、私も千瑛から一人であんまり外に出るな!ってうるさく言われてるから。家せっかく近いのに、なかなか会わないですよね」



千瑛と結婚してから建てた新居は偶然にも梓さんの家と近く、前はばったり会うことが結構あった。



「そうね、今日も久しぶりの休日よ。千瑛くん、随分過保護なのね。まあ無理もないわ。今六ヶ月だっけ?心配になるわよ」


「だからって、ちょっと過保護すぎますよ。買い物とかも千瑛がいつもしてくれるから、ちょっと申し訳なくなっちゃいます」



そっとおなかを撫でる。



「愛、ね。いいわぁ、羨ましい。私の恋人は仕事だから、クリスマスの今日だってせっかく休みが取れても、誰も過ごせる人がいないんだもの。茉莉花ちゃんが付き合ってくれてよかったわ」


「あはは、私も夜は予定入ってるんですけど、千瑛も仕事だし昼間は暇だったから、こちらこそありがたいです」



梓さんと顔を見合わせ、ふふっと笑い合う。



「じゃあ、行きましょうか」


「はい!」