千瑛は、私が起きてから三日後に目覚めた。



「ちょっと、君!点滴ついたままで…」


「茉莉花!俺、茉莉花を不安にさせてごめん。だけど茉莉花が大切なんだ。だから…」



…やっぱりね。千瑛は優しいから背中を押しただけじゃ自分の気持ちに素直になれない。


だから…。



「一ノ瀬くん…?」



千瑛も私のことなんて早く忘れて、幸せになって。



「嘘つき」



瑚子に一瞬で嘘がバレた時は本当に焦った。



「ばればれなんだよ。そんな泣きそうな顔して、何が記憶がない、よ。親友なめないで」