ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪

凄絶!麻衣ロード/その5
麻衣



今朝の目覚めはスッキリだった

目覚まし時計が鳴る前に起き、朝食を作ってね

ハムエッグと味噌汁だけだけど…

母は「とてもおいしいよ、麻衣」と言って、喜んでくれたわ

そんで、「きっと、いいお嫁さんになれるわ」だって(苦笑)


...



既に母には、倉橋さんとの婚約の件は了解済だった

相和会の幹部で、過去4回警察に捕まって2度の懲役を喰らってることも言ったわ

ちなみに彼が最初に捕まったのは、19歳の時で、私が17だから、私、2年勝ってる?じゃん…

「前科者で、”業界”では撲殺男って呼ばれてる荒くれよ。ホントにいいの、お母さん…」

「麻衣が好きになる人なら、悪い人じゃないよ。お母さんは反対しないよ」

ある意味、お母さんもイカレてるわ…


...



「それで、私たちの婚約はいつごろ公表するのかしら…」

昨日、別れ際に倉橋さんにはとりあえず聞いてみた

まあ、返ってくる言葉は概ね予想していたが…

「…。当初は、すぐにでもってのが上の意向だったようだが、ここに来て事情が変わったよ。たぶん、当分は組内外共に伏せることになるだろう…」

この時、一瞬ながら、彼の不本意そうな表情を垣間見た気がした

「私、あなたとラブラブなの、明日言っちゃおうかな、顔デカのじいさんに。ダメ?」

「いや、いっそ、ぶちまけてくれ。まあ、そんなもんだ、俺は」

「ハハハ…、なら、あなたも一緒に来る?そこでお披露目ってのも面白いわ。天国の相馬さん、腹抱えて笑うだろうね…」

「ああ、俺もそう思う。なら、やってやるか…」

この人、半ば本気になってるんだけど…(苦笑)

「じゃあ、相馬会長に聞いてみましょうか」

「…」

あのね…、別に私、イタコになる訳じゃないのよ(笑)


...



年の離れたイカレた者同士、このノリは私にとっては気分のいいものなんだ

まあ結局、剣崎さんへの配慮を考えると、婚約宣言はできないわよね、さすがに…

ということで、”この案”はお流れにしたが、私たちにとっては短い時間でも”マジ”に”検討”したわね

倉橋さんは出会った時よりも、相馬豹一の"感覚”に近づいてる

うれしいのよ、それが私にとっては…