ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪

凄絶!麻衣ロード/その4
麻衣



「倉橋さん、明日、星流会と会う前に、あなたに聞かなくちゃいけないことがあるわ」

「何だい?」

「剣崎さんは相馬豹一がいなくなった相和会は所詮、それまでとは別のものだって明言しててたわ。あなたもそう思う?」

「そうだな。俺も同感だ。残念だが…」

「そう…。じゃあ、あなたは、そんな組でも今まで通り命を張れるの?」

「ああ、それは変わらない」

「相馬さんはいつ命を落としてもって覚悟で、ずっと生きてきた。でも組の為にじゃないわ。たとえ自分が作った相和会でも、あの人、執着なかったと思う。もっと言えば、別に相和会なんかぶっ潰してもかまない、そういうことだったよ。あなたは、組よりそんな相馬さんの為に、命をかけて疾走してきたと思う。違う?」

「いや、君の言うとおりだよ」

彼、キッパリだわ


...



「それならよ、今まで通りっていうのは、なぜ?仕事だと割り切ってとか、そういうことなのかな?」

「俺は相馬さんには、どうしようもないほど惹かれて生きてきた。でもよう、剣崎さんにも命に代えてでも返したい恩義とかがあるんだ。だから、あの人が組を引っ張っていく限りは今まで通りさ。仕事だからっての意識ではない」

私には、この時の彼の気持ちが自分の中に、スーッと入ってきた


...



この時、彼はサングラスをかけていなかった

その目、とても澄んでいた気がした

この人と検崎さん…

数え切れないほどの修羅場を、一緒に乗り超えてきたんだろう…

全く気質が違うのに、血のつながった兄弟のようにわかり合ってる

その実感は、1年数か月の間に、しっかり”目撃”してきたよ

これ、わかる…

一人っ子の私には…

倉橋さん…、私にとっての検崎さんは亜咲さんなんだ

でも私はあの人を…

憧れのあの人を…


...



「よくわかったわ。私も組の外部ではあったけど、剣崎さんには恩義ってもの持ってる。何しろ最初からだし…。どうなんだろう…、私も倉橋さんと同じ感覚が必要なのかな」

「いや、君は俺と一緒の感覚は必要ない。この前定めた二人のルールに基づけばいいと思う。俺はな…。だから、明日はいや、これからも迷わずやりたいようにやれ。そんな君に惚れたんだから。相馬さんの感覚かな、これ…」

私は最初、この人を好きになった時、相馬さんと重ね合わせていた

相馬さんが好きになって、死んじゃったから、この人って…

ついこの間まで…

でもこの人の”覚悟”をリッチネルで2回心に刻まれ、”先”に進んだ

あなたと私…

結びついてる

だから、何も怖くないよ、私…