ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪

凄絶!麻衣ロード/その3
麻衣




「そこでだ…。全国組織側からのアプローチは積まれたってことなんで、要はこっちの出方が迫られてるって訳なんだが…」

ここで倉橋さんはタバコを一本取りだした

私は、テーブルに乗っかっていたクリスタルのライターを手に、火を差し出した

”フーッ”

まずは大きくひと煙を吐いて、彼はさらに話を続けた

どうやら、今日の話は”核心”に向かっていきそうな気がしたわ

「…普通に考えれば、離脱者への制裁はきっちりってとこなんだが、今回はそう単純にはコトを起こせない。向こうもその辺を読んだ上だろうしな。つまるところ、こっちの不都合なネタとのバーターで持ちかけてくると読んでるんだ」

ここまで来ると、私でも”その先”がやんわりとながら見通せた

まあ、かなり緊迫の局面に差し掛かっていることは間違いない


...



「剣崎さんと矢島さんの間では、すでに相馬会長亡きあとの中長期的な青写真は、しっかりと固まってるからね。関東・関西双方には、これからの相和会のスタンスをしっかり認めさせ、ある一定のラインで落としどころとするよ」

「倉橋さん、はっきり言って‼…私が明日、星流会のトップと会ったその成り行き次第では、お互いの条件闘争に影響を与えることになるの?」

「ああ、影響は大きいと思う。たぶん、関西もその結果を注目してるさ。君が”爆弾”なのは、もはや相和会だけにとどまらない。そこまで来てるよ」

倉橋さんはいつも通りクールに語りかけてくれてるけど、どこか感情がこもってる感じだ

「…いいかい、諸星もその”後ろ”も、君を一女子高生のズベ程度で見据えていない。相馬豹一の狂気を受け継いだ”厄介者”、”危険人物”として見なしつつある。そして、奴らがそういう見方をしていることを、矢島さんと検崎さんも承知だってことだ」

私は彼の澄んだ目から視線を、一瞬たりと離さない

瞬きだって拒絶してる


...



「…これを十分かみ砕いた上でなら、君がどんな態度をとろうが、俺は麻衣ちゃんの側だ」

やはり自由にさせると言った一方で、私の身を案じてくれてる

彼には私の深い真のところまで理解してもらってるし

それだけで、私は十分嬉しいよ

心から愛してるわ、優輔さん…