美しき毒、さらに…/その5
麻衣
「祥子、馬美…、ありがとうな」
「まあ、真樹子さんからも今回の件は謝罪があったし、今日のことは多美も私に一任だからね。みんなには了解してもらえるだろう。大丈夫だ」
祥子はきっぱりと言い切ってくれた
様々な人間模様が交錯したこの4人が今、1年数カ月を経て各々、握手を交わすことができた
私たち4人は、しばし秋晴れの下、火の玉川原で談笑していたよ
...
その後…
火の玉川原には私と祥子の二人が残った
「祥子、面倒かけたね。ご苦労だけど久美のこと、よろしく頼むよ」
「ああ、できれば馬美にも復帰してもらって、これをきっかけに陣営を強化したいな。多美とは互いに協力していこうってことになってるから、いい方向に持って行けると思うよ。まあ、お前とおけいみたいな訳にはいかないが…」
「いや、結構いいコンビだよ。多美と祥子は」
「せっかくだから言うぞ。どうだ、この機会に戻ってこないか?みんなは麻衣さえよければ大歓迎だぞ」
「悪いが、戻る気はないよ。おけいがいなくなった時点で、私が南玉にいる意味はないんだ。上に立ってた人間が勝手な話だが、単純にそういうことなんだよ、私にとっては」
「はは…、ホント、お前って面白いヤツだな(苦笑)。麻衣からは、普通の人間の欲ってもんを感じないんだよな。もっとも、そのことは去年の再編後、お前が南玉に戻る時にわかってたことだけどよう…。わかった。それはもう言わない」
「すまない。…それで祥子、勝手ついでにあんたには頼みたいことがあるんだよ」
私はおもむろに切り出した…
...
「何だよ、麻衣。私はお前みたいに頭の出来がよくないんだぞ。難しいことはやめてくれよ(苦笑)」
「ああ…、実は今後の状況次第では、信頼のおける人物に授けたいんだ、私のやるべきことを。この前も真樹子さんと三田村先輩には、それぞれお願いをしてきたよ」
「おい、すでに私からしたら難解だ。そんな抽象的に言われたんじゃ…。ハハハ…」
そうだな…
では、かみ砕いて説明していこう
「うん、じゃあ具体的にね。今後、仮に私とおけいの身に何らかの事態が起こった場合、久美と付き合ってたアツシって男が相和会、もしくは他の組に情報を入れてる可能性が高い」
「えっ?どういうことだい、それ…」
「ヤツは久美から、何やかや私らの情報を得てるよ。久美はバカだから、まあ、ベラベラだわな。あのね、深くは言えないが、そっちも薄々の通り、おけいと私は相和会の死んだ会長さんの”懇意”を受けてた。アツシみたいな末端のチンピラからしたらさ、私たち二人に対して、それこそ不快感を充満させてた訳よ。それはヒシヒシ感じてたしね」
大女の祥子は、バイクによりかかり、きょとんとした顔で聞いてるよ
麻衣
「祥子、馬美…、ありがとうな」
「まあ、真樹子さんからも今回の件は謝罪があったし、今日のことは多美も私に一任だからね。みんなには了解してもらえるだろう。大丈夫だ」
祥子はきっぱりと言い切ってくれた
様々な人間模様が交錯したこの4人が今、1年数カ月を経て各々、握手を交わすことができた
私たち4人は、しばし秋晴れの下、火の玉川原で談笑していたよ
...
その後…
火の玉川原には私と祥子の二人が残った
「祥子、面倒かけたね。ご苦労だけど久美のこと、よろしく頼むよ」
「ああ、できれば馬美にも復帰してもらって、これをきっかけに陣営を強化したいな。多美とは互いに協力していこうってことになってるから、いい方向に持って行けると思うよ。まあ、お前とおけいみたいな訳にはいかないが…」
「いや、結構いいコンビだよ。多美と祥子は」
「せっかくだから言うぞ。どうだ、この機会に戻ってこないか?みんなは麻衣さえよければ大歓迎だぞ」
「悪いが、戻る気はないよ。おけいがいなくなった時点で、私が南玉にいる意味はないんだ。上に立ってた人間が勝手な話だが、単純にそういうことなんだよ、私にとっては」
「はは…、ホント、お前って面白いヤツだな(苦笑)。麻衣からは、普通の人間の欲ってもんを感じないんだよな。もっとも、そのことは去年の再編後、お前が南玉に戻る時にわかってたことだけどよう…。わかった。それはもう言わない」
「すまない。…それで祥子、勝手ついでにあんたには頼みたいことがあるんだよ」
私はおもむろに切り出した…
...
「何だよ、麻衣。私はお前みたいに頭の出来がよくないんだぞ。難しいことはやめてくれよ(苦笑)」
「ああ…、実は今後の状況次第では、信頼のおける人物に授けたいんだ、私のやるべきことを。この前も真樹子さんと三田村先輩には、それぞれお願いをしてきたよ」
「おい、すでに私からしたら難解だ。そんな抽象的に言われたんじゃ…。ハハハ…」
そうだな…
では、かみ砕いて説明していこう
「うん、じゃあ具体的にね。今後、仮に私とおけいの身に何らかの事態が起こった場合、久美と付き合ってたアツシって男が相和会、もしくは他の組に情報を入れてる可能性が高い」
「えっ?どういうことだい、それ…」
「ヤツは久美から、何やかや私らの情報を得てるよ。久美はバカだから、まあ、ベラベラだわな。あのね、深くは言えないが、そっちも薄々の通り、おけいと私は相和会の死んだ会長さんの”懇意”を受けてた。アツシみたいな末端のチンピラからしたらさ、私たち二人に対して、それこそ不快感を充満させてた訳よ。それはヒシヒシ感じてたしね」
大女の祥子は、バイクによりかかり、きょとんとした顔で聞いてるよ



