運命の急流/その12
麻衣
「以上だよ…、麻衣ちゃん」
倉橋さんはネクタイを緩め、肩で大きく深呼吸をしてる
私は思わず下を向いて…
さすがに私も動揺していた
だって…、いくらなんだって驚きだし
最後通告の踏み絵で、こんなボールを投げてくるんなんて…
剣崎さんと相和会トップは、この条件を私が受け入れれば、これで終いにする訳?
頭も混乱してるわ
とにかく青天のへきれきだって…
...
まずは気持ちを落ち着けた
そして、最初に私の頭に浮かんだこと…
それは、この話を組織のトップから受け取って、私に告げる”彼”の気持ちだった
これって…
仮に私が承諾すれば、倉橋優輔が私の保証人になることだよ
しかも、無期限で包括責任を負う…
...
いくら私のこと、愛してくれてると言ったって…
長年、全国組織からの挑発行為に最前線で命を張ってきた、超荒くれ者だよ
大阪万博の年、敵からの5時間にわたるリンチにも屈さず、相馬豹一の真髄をもっとも実践してきた功労者だし
その倉橋さんが、私のことでこんな決断をしてくれてるの…
私はややうつむいてる彼を見続け、そんな思いを抱いていた
その視線は、いつもの私のそれとは違ったものだったと思う…
麻衣
「以上だよ…、麻衣ちゃん」
倉橋さんはネクタイを緩め、肩で大きく深呼吸をしてる
私は思わず下を向いて…
さすがに私も動揺していた
だって…、いくらなんだって驚きだし
最後通告の踏み絵で、こんなボールを投げてくるんなんて…
剣崎さんと相和会トップは、この条件を私が受け入れれば、これで終いにする訳?
頭も混乱してるわ
とにかく青天のへきれきだって…
...
まずは気持ちを落ち着けた
そして、最初に私の頭に浮かんだこと…
それは、この話を組織のトップから受け取って、私に告げる”彼”の気持ちだった
これって…
仮に私が承諾すれば、倉橋優輔が私の保証人になることだよ
しかも、無期限で包括責任を負う…
...
いくら私のこと、愛してくれてると言ったって…
長年、全国組織からの挑発行為に最前線で命を張ってきた、超荒くれ者だよ
大阪万博の年、敵からの5時間にわたるリンチにも屈さず、相馬豹一の真髄をもっとも実践してきた功労者だし
その倉橋さんが、私のことでこんな決断をしてくれてるの…
私はややうつむいてる彼を見続け、そんな思いを抱いていた
その視線は、いつもの私のそれとは違ったものだったと思う…



