ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪

再び出会った道/その13
アキラ



「相和会と権力側の繋がりは、アキラさんも少なからずご存知かでしょうが、奴らは通常の”それ”の枠をはるかに超えてる関係だ。実は、重要機密が相和会に渡ってる。オレはそう睨んでるんです」

それは、かなり先になるが、暴○団壊滅に向けた、法整備の青写真だという

「戦後、今に至るまで広域暴○団の侵攻を阻止し続けてきた、相和会の功績に対するご褒美ってやつです。要は、相馬亡き後の相和会を生き残らせるためのリークだ。それは来たるべきの局面への、事前準備をさせることに直結する…」

「じゃあ、剣崎さんが矢島さんから相和会を継ぐ時に、その時の法律に引っかからない組織に変わるってことですね?」

追川さんは無言で大きく頷いたあと、タメ息を漏らしながら再び話を続けてくれた

「権力側はおそらく、”対象”を広域暴○団に絞ってると思うんだ。極論は、広域組織に指定されなければいい。それを剣崎と矢島は踏まえ、昨日今日の思い付きではない構想を練ってきた。法律ができるはるか前にだ。何とも罪ふかいことをしでかしてる…」

追川さんはこの時、何とも沈痛な面持ちだった


...



「そこで…、先々の見通しにあまりの違いがある広域組織側と相和会の、今回の合意を受けた当面の動きなんだけど…。ここしばらくは、互いの抑止力によって、膠着状態で進むと見ていた」

この辺は電話でもさらりと話してくれたことだ

「…相和会は、矢島体制に移行した過程での不都合な事象が表出しなければ、粛々と将来への道に歩みだす。一方の広域側だって、せっかく犬猿の間で足並みを揃わせることができたんだ。そう安易にテーブルはひっくり返せない。なので、キミとケイコさんも、”例の件”がらみで相和会が追いつめられなければ、奴らからみたら接触する理由は見当たらない…。ただし…」

すぐにその意味を察したオレは追川さんに返した

「麻衣の相和会幹部との婚約が表に出たことで、何らかの影響が及び兼ねないと…。そう言う危惧が生じてきたってことですね?」

「その通りだ。だが、麻衣のこととか、めったな調べはできなかったんで、今後どう展開していくのかは今は何ともね。最初に言ったことだが…」

この人がまだ知らない麻衣や相和会にまつわることで、オレとケイコちゃんが伝えられることはある

今度は追川さんに、オレ達が可能な範囲で話すべきかもしれない

ケイコちゃんとは今日の話の後で、一緒に結論を出そうということになってる


...



「追川さん、一つ、お聞きしていいですか?」

「なんです?」

「追川さんにとって、”真実”とはなんですか?」

どうしてもこの人から聞きたかったことだ

下世話で低俗な週刊誌の記者という先入観で、この人を決めつけていたオレにとって、その答えは極めて重要だから…