ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪

接近/その4
追川



うーん、何ともはやといったところだ

これまでも、”作り手”と”取締り側”との相和会の知られざる校遊歴は、そこそこまでは知り得ていた

それに今回の情報収集によって、縦軸と横軸が組み合った

俺は頭の中でミキサーのように、すべてをいったん混ぜ合わせた

一通りの後、沈殿したその収束の正体を見届けてみた


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そして俺の確信する仮説が確定した

相和会は知らされていたんだ、ことの大まかを

まず前提は権力側に、広域暴○団の壊滅のシュミレーションができているということだ

10年か20年先にはその輩を法的に囲い込み、社会の安寧を樹立する

理念は聞こえがいいが、権力側は反社会勢力といっても、広域組織というくくりにのみ、ターゲットを絞っている

既にここではみ出ることは可能ということになる

それを相和会にレクチャーしていた


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なぜか?

広域組織の全国網羅を長年妨げていた、独立系組織の盟主だからだ

それは二つの意味合いがあった

ひとつは、法整備まで広域組織に片肺飛行を強いられるという、自分たちの効用面

もう一つは相和会へのご褒美

その怪しい蜜月は、じっくり時間をかけて、さりげなく、差し障りなく熟成を積んでいった

レクチャーを受けていたのは矢島と剣崎になる


...


剣崎は晩年の相馬豹一本家付きとして、組の中枢を采配する立場から、日々、相馬亡きあとの将来像を熟考していたに違いない

奴の青写真には、矢島も最終的に理解していった

奴ら二人は、将来施行される暴○団壊滅法ともいえる、国家政策のトップシークレットをインサイダーレクチャーされた

剣崎はおそらく、広域組織に的を絞った法の網をくぐった、新しいスタンスを考え得ている

新しい犯罪集団の温床が法律の誕生する遥か以前となる今、もう出来上がりつつあるってことかよ!

こんなふざけたことがあるか!


...


剣崎が具体的な新たな法に引っかからない、非合法ビジネスのモデリングを行っているかまではわからない

だが、現在の広域暴○団とはバイバイする気だ

そのための資金源は、建田興業の稼いだ潤沢なストックを貶めて、そっくり手中に収めた

準備期間も十分にあるし、その資金で障害物はきれいに退けられる

そこでだ…

その障害物、不安材料、危険要素が何かということだ

今回の広域との駆け引きで、剣崎が何としても処置しなければならなかったものは何なんだ

それが、Gの察し得なかった相和会側の要求事項になるんだろう

俺は考えた…

フン、意外と容易に見切れたぞ