ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪

この愛を一歩、一歩/その18
アキラ



部屋に着くと、やはりケイコちゃんはまだ帰っていなかった

玄関ポストに入っていた郵便物、今日は多いな

まあ、今月も請求書の時期だし、ちょうど(苦笑)

あれ?

数通の請求書の間にオレとケイコちゃんあての手紙だ

連名ってことは、たぶん…

裏の差出人を見ると、やっぱりだ


...



ケイコちゃんが戻ったのは6時半前だった

「ただいまー」

いやあ…、いいなあ、好きな人の帰りを迎えるってのも

「ああ、おかえり。お仕事ご苦労様」

「アキラもご苦労様」

二人がそれぞれの仕事場から戻ると、この部屋は一気に洋食屋さんの臭いで充満する(笑)


...



「ああ、アキラ先にシャワー浴びて。私は夕食の支度してるから。今日は和食よ。いい?」

「和食、いいねえ…。じゃあ、先に入っちゃおうかな…。ああそうだ、手紙が届いてるよ。美咲ちゃんから」

オレは、上着を脱ぎながら、テーブルの上を指さした

「えー!美咲からか…。なんだろうか」

「はは、ゆっくり読みなよ。差し障りなかったら、あとで内容聞かせてね(笑)」

「もちろん!」

ケイコちゃん、いい笑顔だ

やっぱり、家の方は気になってるだろうからな

オレとしては、できるだけ早くお母さんと会わせたいんだけど…

とは言え、あまり焦ってもしょうがないか

まあ、美咲ちゃんがうまくクッションになってくれるようだし

あの手紙に、何かいいこと書いてありますように…


...



オレは、シャワーを浴びながら、昨日の電話のことを思い出していた

追川さんにはオレが動揺していたの、はっきりと伝わったはずだ

いきなり切っちゃったりして、失礼なことしたよな

その後の正確な情報とかわかったら、また電話くれるかな

それとも、こっちから連絡した方がいいだろうか

いや、いっそ、会って話したらどうか

あの人はオレ達のこと、真剣に気にかけてくれてるもんな

それに…

なにしろ、長きにわたって相和会という、やくざ世界でも極めて特殊な組織に切り込んできた人だ

これからの成り行きについては、情報さえ集まれば、最も的を得た見解を示してくれるはずだ

それと…、そろそろこっちの情報も話すべきかもしれない

ケイコちゃんにも相談してみるか…