「ふぁあ〜」

「ふぁあぁ」

「あくびするなよ、俺にうつるだろ…ふぁあ」

次の日、私は未那と、遊と登校している。

「じゃあ一緒に登校するなし!」

尖ったように未那がいう。それに続いて遊も言った。

「しょうがねーだろ!気分だよ、気分!!」

「おせっかいだと思わない?!紗奈!」

「あ、あはは…」

「遊の気分屋!」と、口を尖らせて言う未那を見ると、この2人は本当に仲がいいんだなぁと思う。

そこに、きた。

「紗奈、!」

振り向かなくたってわかる、この声は。…二葉くんだ。

「なんですか」

振り向かずに言って見せる。ちょっと冷たかったかな、でもいいもん。二葉くんが悪いもん。

「あの、さ、話したいことがあるんだ。」

「今じゃないとダメですか。」

思わず敬語になってしまう。

「…今は、ダメだよね。放課後に話したい。」

「…わかりました。」

「校門で待ってる。」

あ、行っちゃった…

「いいの?紗奈。冷たかったんじゃない?」

「いいの、私が怒ってるって知ってもらわないと何回も繰り返すでしょ。」

「そうだけど…」